「おい 地獄さ行ぐんだで!」 この言葉から始まる小林多喜二の蟹工船。
読んでしまいました。
蟹工船という小さな閉鎖されたしかも、周りはオホーツクの冬の海逃げ場のない小さな社会の中で繰り広げられる権力と金そして人間の本能的欲望が渦巻く物語です。
「日本帝国の大きな使命」という大義名分を着せて一部の資本家たちが利益をむさぼり、労働者たちの命さえも軽んじ、その労働者たちは過酷な労働によって体を蝕まれていく。
貧困と病気はいつの世もセットになっていて彼らはそこから抜け出せずにいる。
しかし、あまりに理不尽な扱いを受けた彼らはやがて「団結」ということに目覚める。
最初は小さなサボタージュ。一人二人がサボをやっても怠けているということで”ヤキ”をいれられたりひどい目に遭わされる。
命がけの小さなサボがうまくいった日は勝利を得た喜びに興奮する。
ここで書くには私の表現力がつたなすぎてうまく伝わらないが、脚気で働けなくなった若者の亡き骸を葬る場面には胸が痛みました。人間でない扱いをされて死んだ後も使い古しの麻袋に入れられ
水葬です。それでも仲間たちはうろ覚えのお経で弔って涙をぬぐいながらの別れです。
明るい昼間に読むには余りに重すぎて夜が更け日付が変わる頃までパソコン画面をみつめました。
高校時代、多喜二や朔太郎、犀星の「ふるさとは 遠きにありておもうもの・・・」なんて読んでた私はとっても暗かったのかもね。
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