2021年6月27日日曜日

つばめの子

ツバメのひながだいぶん大きくなってきた。
とは言っても巣から顔を出して親鳥にえさをねだるがそのほとんどが口である。
大きな口を開けてる子どもたちに親鳥は順にエサを与えているのだろうが、旺盛な食欲を満足させるのは大変だろう。
5人兄弟が姦しくチーチーと大きな口を開けているのだから。

おととい糞受けの新聞紙の上に何やら灰色のものがある。よく見るとツバメの子。
落ちた子を巣に戻したらいけないって聞いたことがあるけど、脚立に乗って戻しておいた。
だが、あくる日にはまた落ちて死んでいた。狭い巣の中でおしくらまんじゅう状態なので弱い子が押されて落ちたのか、発育の悪そうな子に親がわざと放りだしたのかわからないが、自然の中の鳥の世界も厳しいものです。
せめて、残った四羽が立派に巣立ちできるように願ってます。

今日もセッセと親鳥は飛びまわってエサを運んでいます。何事もなかったかのように。

苦悩

 事のいきさつを野口から聞いた由依が目を真っ赤にはらして大澤の家に来た。

野口の母は「早くわかってよかった」と言ったが野口は結婚の意思は全く変わらないと言ってくれた。しかし、椅子を振り上げ迫ってきた時は本当に殺されるかと思ったとも。
そして、結婚までにもう少し時間をくれという。

由依は、「翔太を入院させて一生出られないようにしてよ。そうでなきゃ私は一生幸せにはなれないし、もし結婚できなければ、私がいつか自殺するかも」

ニュースで息子を手にかけた父親、結婚が決まっていた妹がその為破談になり自殺したことを思い出したが翔太を病院に閉じ込めろと言う由依の情け容赦のない言葉に時間と共に不快感がこみあげて来た。

正樹は旧友の精神科医に相談するが最近こういうケースが増えている。一度連れてこないとわからないと言う。

意を決して正樹は翔太の部屋の前に立つ、が反応のないドア越しに語りかける。病院に行くかそれとも大金を払えば力ずくでも隔離された施設に連れて行ってくれる業者に頼むか、返事がなければその業者に電話をかける。必死さが伝わったのかいきなりドアが開き背丈が伸びた翔太の姿が…

翔太の目も赤く腫れている。「オレは狂ってない。病気ではない。病院に行っても本当の事は云わない。だから行っても無駄だ」。

正樹は前に「オレはただ復讐をしたいんだ」と言った翔太の言葉に「お前、復讐をしろ」と言うと「えっ マジかよ」と驚く。翔太の赤く腫れた目はもがき苦しんでいる、今の今まで考えもしなかったが正樹の心を揺り動かしたのだ。

「とことんやれ!父さんが手伝ってやる」

翔太は「今更無理にきまっている」と言うが「そう決めつけるな、すぐにでも弁護士さんに聞いて、まだ復習が可能だったら父さんと一緒に!」




2021年6月25日金曜日

突然の悪夢

和やかにお茶の時間を過ごす両家の時間が突然破れる。
そう、翔太が大きな音を立てながら階段を駆け下りてきた。

そして正樹は恐怖で体が動かず、節子は胸ぐらをつかまれ震えてかろうじて「翔ちゃん…失礼でしょ、お客様が見えているのよ」
それに対して「ババア、うるせーんだよ」とまたしても椅子を振り上げる。
窓ガラスをぶち壊しテーブルとその上のコーヒー茶碗やクッキーが四方に飛び散る。 

食器棚にも振り下ろす。大音響とともに海外ブランドのワイングラスやウイスキーやコーヒー茶碗が飛び散る。正樹はようやく立ち上がり翔太の前に立ちふさがるが翔太の暴力と暴言が止まらない。
野口の目は驚きと困惑が滲み、その母親は腰が抜けたようにソファーから立ちあがることさえできない。「テメーらぶっ殺すぞ」の言葉に「110番だ」と正樹は叫ぶ。

野口母子の安全のために。ほうほうのていで二人が帰った頃パトカーが到着、警官は「こりゃすごいな!」といった。正樹は「こいつが暴れました。なんとかして下さい」と訴える。そのとたん翔太が「お父さん・・・」何年ぶりに聞くこの言葉。「お父さん、僕が悪かったのです」「僕は息子です。今、父とケンカしてこういう事になりました」と信じられない言葉を発する。
息子の仕業だとわかった警官は息子を諭し、「じっくり話し合ってください」。

警官が帰った後翔太は「ふざけんじゃねえ・・・親の癖に110番しやがって」
正樹は「当たり前だ。こんな事をしてたとえ息子でもゆるさない!」

「俺のほうこそ、絶対に許さないから」言い捨てて居間をでていった。

これが現実とは思えないが、これで近所にすべてが知られもう、世間体などどうでもいいところに来てしまったと覚悟した二人であった。

2021年6月24日木曜日

由依の結婚

 一方、娘の由依の交際相手の野口啓一郎が大澤家に挨拶に来た。二人の結婚を認めて欲しいと。

育ちの良さそうな好青年、「もっと早くに伺わなくては・・・」由依は「それを私が止めたの」
「今日は結婚のお許しを頂きに来ました」
「許すも何も、反対する理由なんて何もないよ。いい御縁だと思ってうれしいです。どうか娘をよろしく頼みます」
階上の翔太が降りて来るのじゃなかろうかと気にしながら正樹はすらすらとその言葉が出た。
母の節子は喜びの余り目を潤ませていた。

しかし大事な事を伝えねばならない。そう!翔太の引きこもりのことを。

節子は「野口さん、そちらの御両親も御承知でしょうか」
「はい、もちろんです。由依さんはもう何度もうちへ来てくれてます。両親も喜んでます」
節子は翔太のことを話し始める。
医大に行けなくて浪人を続けているうちにひきこもるようになった。と野口は由依から聞き、母に話したらよくある話。と言って気にしていません.とのこと。娘のため脚色した嘘にもこの場を乗り切ろうとする正樹の思い。

話は進んで結婚式場や結婚式の日取りも決まった。そんなある日の日曜日玄関のインターフォンが鳴る。

節子が「まあ、どうしましょう!」かの野口と小太りの中年女性が!

二人で玄関に出る。「啓一郎の母でございます。今日は、小松菜と白菜が大収穫でしたので、いえいえ、ここで失礼します」と母親の趣味の家庭菜園で採れた野菜だ。

「突然押し掛けてごめんなさい。それでは…」と言ってもそのままというわけにはいかず「散らかってますが、どうか お上がりになって」
「それでは遠慮なく」と言って靴を脱ぎ始める。野口が止めようとするが・・・

両家の食事会は来月だが待ち切れなかった様子である。

この後とんでもないことが起こる。

2021年6月20日日曜日

いじめた奴は?

 堀内君の口から出た驚きのいじめの様子に正樹は「犯罪だ!」。

携帯で罵倒するメールを送るのは序の口、よってたかって翔太のズボンを下ろし写真を撮り、A学園の女子の送ったり挙げ句は当時あった焼却炉に閉じ込め鍵をかけ何時間も閉じ込められやっと用務員に助け出された。信じられない事柄が・・・

「このことはちゃんと先生に報告が行ったんだね」

「だけど翔太君は、ここでも悪ふざけだったから先生には言わないでと言ったそうです」

いじめた奴らの名前を教えてと言うと堀内君は驚きとおびえた目で「まさかあ…」といった「多分いじめた方はもうすっかり忘れていますよ」
名前を教えるなんて無理です。携帯の番号も断られた。正樹は「それならば手紙を書く、何かあったら書くから目を通すくらいはしてくれ」

多分誰でもそう答えるだろう。私でもいじめた奴の名前を教えるなんてとんでもないし、携帯番号を教えてしょっちゅう着信なんていやだ。

これからの進展はどうなるのだろう。

先日の連れ出しに失敗した塾から請求書が届いていた。今となっては無駄な事。



2021年6月18日金曜日

正樹、復讐へ

テーブルをひっくり返し、振り上げた椅子で母親の節子にまで怪我をさせた息子の翔太。
「復讐だ!」という言葉を残し再び自室に引きこもる。

医者へ行けばという正樹の言葉に息子が暴力をふるったなんて言えない。という。
多くの本にこうして家庭での暴力は隠ぺいされていくらしいとあった。

復讐したい相手は自分たちではなく同級生の誰かだ。きっといじめられていたんだ。
だがどうやって…?

翔太の友だちは?小学校の頃の仲よしでおなじ中学に進んだ堀内君がいる。

当時も何か知っていたら教えて欲しいと言うが、母親が同席ではクラスも違うし、よくわからないと言った
七年経った今堀内君は大学の三年生だ。古い名簿を頼りに電話をかけてみる。堀内君は不在で彼の母親は不機嫌ながら息子に連絡するように伝えますと言ってくれた。

果たして堀内君が電話をくれた。そして会う事を約束してくれた。正樹はどれほど喜んだことか。
「ご無沙汰しています」ときちんと挨拶する彼と先日、椅子を振り下ろした息子と同い歳と思うと冷静に見られない思いの正樹。

「あの、翔太君、元気ですか」「元気すぎて暴れてる」彼には本当のことを打ち明ける。
「この間までおとなしく引きこもっていたが本気で外に連れ出そうとしたら、突然暴れ出した」
そして「復讐したいだけだと。あの時は君はクラスが違うからよくわからないと言ったけどどんな小さなことでもいいから教えてくれないか、君だけが頼りなんだ」

「翔太君、かわいそうでした」やっぱりいじめはあったのだ。

「昼休みにいつも蹴られたり首を絞められたり・・・でも翔太君こんなこと言ってはいけないけど笑ってた」
笑ってた?信じられない言葉に「翔太君、ミエを張っていたんだと思う。いじめられてるんじゃなくてふざけているだけなんだと、回りに思わせようと一生懸命でした」

そして彼の口から数々の凄まじいいじめの実態が。

・・・・・・・・続く

2021年6月17日木曜日

パソコンの不具合

 突然パソコンの具合が悪くなる。
ネットに繋がらなくなった。
再起動しても同じ、ワードやエクセルは出来てもネットに繋がらないとブログも出来ない。
いろいろな情報も、知りたい漢字なども(最近、辞書の細かい文字が苦手です)こんなにもパソコンに頼っていたことを再認識。

息子に聞くとルーターのコンセント差し直してみたら という。ルーターは全部小さなランプが光っているので接続はちゃんと出来てる筈なのにと思いながら物置でごちゃごちゃ何本ものケーブル、私こんな状態は苦手、でも、コンセントは3つだけ。

このコンセントを一度抜くんだな。そして再び差し直す。

パソコンを立ち上げる、インターネットが繋がった。ヤレヤレです。
パソコンも案外単純なとこがあるんだな。何かあったら再起動する。それがダメならコンセント。 はいはい!これからはそうしてみます。

何はともあれめでたしめでたし。
ところでワクチン接種行って来ました。雨ふりなので親切な友人がわざわざ遠回りして乗せてくれました。会場のスタッフの方々は親切で手際よく誘導して下さいます。頭が下がります。

昨日も今日も注射の影響はありません。同級生にも会いました。私たちより高齢の方々は多分2回目の接種なのでしょう。
私たちは次回は7月7日です。早く元の生活に戻りたいですね。

2021年6月15日火曜日

きっかけ

翔太は素直でおとなしい真面目な子であった。
引きこもるまでは…


父の大澤正樹は父の代からの歯医者を受け継ぐ。 
しかし、少子化に加え、口腔衛生が教育のお陰で虫歯は減り、父、母と続いた大病にかなりの金がかかった事もあり、新しい高額な治療機器も導入する事も出来ず患者数は減るばかり。

そんなわけで、翔太を「この子は医者にしよう、歯学部ではなく医学部に」
と夫婦で誓いあった。歯科医と普通の医者とでは生涯所得にかなりの差が出る。同じ6年間医大に通い授業料もそう変わらないというのだった。

正樹の気迫は妻にも伝わり塾で励む十歳の息子の受験に徹底的に協力する。
やがて受験が始まり、夫婦で神社に詣で正樹は一ヶ月酒を断った。

そんな親子の苦労が報われ、翔太は第二志望の中高一貫校に合格!

しかしそれが夫婦にとって更に新しい、はるかに大きな引きこもりという苦悩を呼ぶことになったのだ。

中二の夏休みが終わった時、翔太は「もう学校に行きたくない」と言いだす。
明日になれば、しばらくすればと夏の疲れと思っていたがやがて本気で心配する。

そして学校に問いただすもいじめはないとの一点張りで仲の良かった友達の事もおしえてもらえずやがて7年の歳月が過ぎて行ったのである。


2021年6月14日月曜日

節子、悩み分け合う

ある日、節子は独身時代務めていた大手自動車メーカーの秘書室で働いていた。
その頃の上司の告別式に行く。
もう一人の秘書、小野奈津子に逢う。久々にあった二人はお茶をすることに。

奈津子は浅草の老舗の仏壇屋に嫁いでいた。なつかしい思い出話が一段落すると、奈津子は跡取りになるはずの息子の出来の悪さをあれこれと嘆く。
節子は翔太の引きこもりのことを話す。

はたからみれば幸せそうな何の苦労もない家庭でもいろいろな悩みがあるんだなってお互い救われたような気になる。

こんな愚痴を話せる人はいない。近所の人に言うとすぐ街中の噂になるので胸にしまっておくしかなかったのだ。
二人はお互いのメールの連絡先を交換する。

この、小野奈津子が節子たちの悩みの助けになる事に…



2021年6月13日日曜日

由依の結婚

由依が結婚したい相手がいると言う、しかし七年間も引きこもっている弟が居ることは言いたくない。その為には翔太を何とか立ち直らせたいと言うのだ。

持ってきたパンフレットには自らが引きこもりだったという主宰者の爽やかな笑顔の写真。
今までにも正樹たちはすがる思いで頼ったいくつかの組織を思い出す。
どれも翔太の心を開くことが出来ず徒労に終わった。

由依は甘やかすから!ドアを蹴破ってでもいいかげんにしろ!と言わないのと責める。
正樹の妹からも進学しないのなら働けってうちから追い出さないの!となじられたことも。
しかし、どこの親も、いきなり子どもを外に追いやることなど出来ない。
絶望の余り自殺するかもしれない、犯罪に巻き込まれるかも知れないのに…

これが最後のチャンスとこの塾に賭けてみることに。
お迎えに二人の男性がドア越しに話し、メールアドレスを聞いたと言う。

しかしこれは出まかせのアドレスで二人が帰った後翔太は母の節子に椅子を振り下ろす。倒れこむ節子に二度も椅子を振り下ろす。今度は父親に向かったが腕を掴まれ、「いったい何なんだ?!何がお前をここまでさせるんだ?!」
「復讐だ!俺はただ復讐したいんだ」とわめく。誰に対しての復讐なのか聞いても答えず「うるせぇ……」と言ってまた自室へ。復讐の相手は俺たちじゃない!同級生の誰かだと確信する。

七年前不登校になった時学校へ何度も訪ねたがいじめはないと言った。仲の良かった子にあわせて欲しいと言ったがプライバシーに関わるからと拒否された。

これから正樹たちの本気度が上がっていく。

2021年6月10日木曜日

坂本家

大澤歯科医院の近くの坂本家、父はとうに亡くなり母一人子一人で、高齢の母は数年前施設に入ったが昨年亡くなり淋しい葬式が営まれた。

その坂本家にパトカーが来たと言う。何事かと近所のものたちが集まってきた。
ずっと空き家だと思っていたその家になんと息子がいたのだった。その家の借地権は母親で死亡により契約が切れて退去しなければはならなくなり呼びかけに応じないので強制執行されることになったのだった。
執行官と共に出てきた親の死後なす術もなくひたすら閉じこもっていた中年の男。

節子は衝撃を受ける、「うちの30年後の姿…」

翔太に本気で向き合おうと息子の部屋のドアをドンドン叩いた。不機嫌そうな様子の翔太はまだ髪も長くなくそれほど肥満もしてなくて少しほっとする。部屋に洗濯ものが干されパソコンがピコピコ光っていた。

渋る翔太を「大事な話がある」とやっとリビングに連れ出す。

人生をやり直せると書いてあったパンフレットを見せ、これからのことを真剣に…」

「ふざけんじゃねー!!ババァ」と言ったかと思うとテーブルとお茶、急須、ティッシュなどけちらし節子と正樹に「そんな事を二度と言ったらぶっ殺す!!と言い捨て部屋に帰る。
二人はおとなしいと思っていた息子の突然の暴力に何が起きたのかさえもわからない気持ちだった。

「俺たちが甘やかしたのだ。もう、小遣いはやるな。飯を作ってやる事もない」
「そういうわけにもいかないでしょう」
「それがあいつのためだ」
「もう、甘やかすな」妻ではなく自分に言い聞かせる正樹。

久し振りに来た娘の由依に節子
「もう私たちは覚悟を決めるときなのよ」

その言葉に由依は大きく頷く。

由依は大学生の頃は冷ややかで取りつく島もない娘であった。母親とはよく話をしていたが父親が入っていくとピタッと口を閉じる。が年頃の娘というのはこんなものだと友人たちから聞いたりしていた。娘につきあっている男性がいてそろそろ挨拶に行きたいと言われた。

翔太のことは知られたくない。それで「ずうっと医大目指して浪人中」と言って彼は「よくある話だね」と気にしていないと言う。「引きこもりと言えばいいじゃないか」という父に絶対にイヤという。先日のことは既に節子から聞いてあるらしい。

「今決断をしないと翔太は廃人になってしまう」
老後のことを考え始めているのかと畳みかける。
「お前の世話なはならん」
「翔太のことはどうするのよ。引きこもりのまま親の年金を頼りにして就職も結婚も出来ずに小汚い中年にになっていく。親が甘やかしすぎるのよ。」
由依は「私はおかげでちゃんとした大学出て就職し、彼のお母さんも喜んでくれている。だけど、翔太のことが知れたら私の評価はずっと下の方に行ってしまう」正樹は口のまわる娘に唖然としてしまう。翔太のことを災難という。正樹は「よくもそんなことが言えたものだ」
由依は翔太の為に一度も友達を家に連れてこれなかったし、翔太を連れて歩いているのを見た子になんかキモイって言われた。将来ヤバいかも。幼女に何かしそうって。

「それ聞いて私の将来翔太にやられちゃうかも」由依は由依なりに深い苦悩をかかえていたのだ。

親娘のやり取りはまだ続く。

 

2021年6月9日水曜日

わが家の花

 重苦しい話が続くので気分転換でうちの裏の様子です。

なぜか、あじさい青くなってる。植え替えなどしてないのに不思議です。
あじさいの世界も流行があるのでしょうか?あちこちのお庭拝見しても青い花が多い気がします。

去年はピンクだったのに青い

この花もこんなに青い

乱雑な庭の様子も映り込んでる

地植えの花は勢いが違います

少し前までは真ん中でグーしてた葉です

アポイ桔梗他の桔梗に先駆けて咲きます

2021年6月8日火曜日

昼夜逆転

 節子は精神科医の話を聞き、また都の相談窓口へ行きカウンセラーの話を聞き何冊もの本を読んだ。
感動したのは十年にわたる引きこもりの青年が一人の教師に出会い新しい人生をつかみ高校認定試験に合格し獣医を目指し大学に入学したという話「いくつになってもリベンジはできます」写真と共に爽やかな感じの青年の写真を見て節子がこうあってほしいと望む未来の息子の姿であった。

そんな希望とうらはらに翔太の態度はますます悪くなる。
高校受験どころか、昼夜逆転の生活、家族が寝静まった頃起きて冷蔵庫の牛乳をのみ節子の作っておいた食事をほおばる、風呂に入ったり洗濯したりしてまた自分の部屋へと…
家族が起き出す頃に息をひそめパソコンであれこれ見たりゲームをする。

それでも節子は昼過ぎに簡単な食べ物を乗せた盆を置いておく。夕方眠りにつくらしいが部屋の中のことを家族は知らない。

余りのことに、正樹は息子を殴った事も、力ずくで部屋から引きだそうとした事も節子は泣く、そのたびに「お前の育て方がいけないんだ」と妻をなじる。やがて妻は診療内科へ通い出した。

それでも二人の救いになっているのは翔太の姉の由依の出来の良いのに救われていた。


ここまで書いて猫のキリ子が邪魔しに来た。キーボードの上を歩く、寝そべる。
モニターが見えない。この子も昼夜逆転、いつもダラダラと寝てばかりなのにパソコンの前に座ると邪魔が始まる。なのでこの辺で…

2021年6月7日月曜日

苦悩の始まり

 翔太はフリーターなどではなくもう7年間も引きこもっているのだった。

だが、世間に知られたくない なにより翔太を立ち直らせたい。
その為にさまざまなところを頼った。

翔太が14才つまり中学2年の夏休みが終わった時
「もう学校に行きたくない」と言いだし、始めは夏の疲れだと思っていたが、それが一週間、十日となり、正樹と妻の節子は本気で焦り始める。

学校へ出向き担任や校長と話し合うがこの学校にいじめはない、年に四回程のアンケート調査をするうえに相談室やカウンセラーも置き生徒はいつでもそこへ行けるようになっていると言う。が正樹たちは信用しない。 次は同じ小学校からの友人を訪ねるもクラスが違うのでよくわからないと答え、「僕よりも、仲の良い友人に聞いたらどうですか」と言われ、節子は言葉に詰まる。
翔太には家に連れてくる友人もいなかったし、日曜日に誰かと遊ぶ約束をしたこともなかったのだ。

両親は息子に「学校にはこのまま行かないつもりなのか」と問う。
翔太ははっきりと答える。
「もうあんなところに二度と行きたくない」
節子は「翔ちゃん、あんた、いじめられたの?ひどいことされたの?」「一体誰が?どんなことされたの?」節子はかな切り声をあげるが翔太は何も答えない。

「とにかく、もう二度と、あいつらのいるところへは行きたくない」
「あいつらって誰なの。はっきり言うのよ!」
「ママがもし―― 僕を無理やり行かそうとするなら僕はママを許さない。本当だよ」

体がわなわなとふるえる節子。

それでも中二のまだ幼さの残る息子はまた気が変わるだろうとタカをくくっていたことに、なんと無知だったのだろうと正樹は後悔している。

七年前にも“引きこもり”はとうに社会問題になっていたがうちは違うと考えていた。

大澤家の苦悩はこんなやりとりから深い闇へとつながっていくのであった

2021年6月6日日曜日

小説8050

小説8050 は林真理子の作品で「週刊新潮」2020年2月27日号~11月5日号までの連載小説が単行本化されたもので、私が読んでみたいと思ったきっかけはNHKのトーク番組で紹介されていたこと、テーマが引きこもりについてであったと言う事だった。
番組終了後すぐに書店に注文して取り寄せてもらう事にした。

そして、届いたのが堅い表紙とその分厚さに気圧され しばらく開く気がしなかった。
が、読み始めるとその堅表紙も分厚さも気にならなくなってのめり込んでしまった。

少し厚めの文庫本でさえ読み終えるには何日もかかり栞をはさんでも次読み始めるにはそれより前に戻らないと話の筋道が繋がらないので余計日にちがかかる。
今度は違った。次の展開が気になって録画しておいた好きなサスペンスドラマよりこっちの方が気にかかる。
最近は小さな活字にも苦労するが、それより先に進みたい気が強かった。

物語を少し紹介しよう。

6つの章に分かれていて第一章はじまり から、苦悩、決起、再会、再生、裁判となっている。

ひなびた歯医者の治療台で抜歯をした患者と歯科医の大澤正樹の会話から始まる。
麻酔がまだ抜けきっていないため発音がはっきりしないまま正樹と会話する。

「先生とこのお坊ちゃん、今年成人式だったんじゃない」
「いやうちの息子は、もう済んでます」
「あら、そう。もうそんなになるのね…」
探るような目が動くのを正樹は見逃さない。

おそらく、正樹の下の子ども翔太のことは知っているが、さりげなく確認しようとしているのだ。
「二十歳過ぎてても、何やってんだか。フリーターってやつですよ」
「フリーターって、この頃多いらしいわね。テレビでも言ってた」
「まったく困ったもんですよ。それじゃ、又火曜日に」
正樹はおしゃべり好きのこの女をそう言って、うまく診察室から追い出した。

というところから物語は始まる。

こんな人ってどこにでもいますよね。
さりげない振りをしてこちらがあまり触れて欲しくないことを聞きだそうとする人が。


でも、私も知りたい、聞きたい。物語のなかに吸いこまれて行く。

今日はこの辺で・・・


6月です

 6月になってもう既に6日が経ちました。

私何やってたのかしら?あっという間でした。

通販頼んだり腰とひざの治療に行ったり、そうそうあじさいや菖蒲を見に連れて行ってもらったりしてました、皆さん上手に育てておられるのですね。うちの庭と大違いです。

一体私毎日何やってんのかしら?これという事もしてないのにすぐ夜になってしまってる。

明日こそは!って思うのに明日になれば別の用事が出来たりで気が付けばまた夜に…

そんなこんなの中で、8050 を読み終えました。

引きこもりの子どもが50歳、その親が80歳という親にとっても子にとっても出口のない毎日、そして引きこもって既に数年の歳月が、親も子も歳をとる。こんなパターンが現実にあるらしい。

小説の中では親は50歳代の街の歯科医 大澤正樹で妻の節子それに就職して別居中の娘と5才年下の弟翔太の物語、引きこもっているのは翔太、既に7年が経過していて20歳という設定。

手に取った時、堅い表紙の思ったより分厚い本だったので取っ付きにくい気がして忙しいのを口実に数日置いたままにしていた。その固い表紙が私を拒絶しているかのような印象を受けたのでした。

それが読み始めてぐんぐん引きつけられて2.5㌢くらいあるのを数日で読んでしまった。

内容はまたおいおい紹介したいと思います。