怖いものの一番は「クモ」カタカナで書いておく、漢字さえいやだ。
夜が更けてさあ寝ようと思って寝室に向かう。
ふと見ると廊下の壁に黒いものが「あっ」クモが張り付いている。
どこからきたのだろう?そんなことよりどうしよう!こわいよう!
寒くもないのに鳥肌が立つ。しかしその下を通らねばお風呂もトイレも行けない。退治しようにももう布団を敷いているしこのまま寝ないといけない。
眠っている間にこっちへ来たらどうしよう。
お風呂をそこそこに済ませ床についてもいつものように眠れず、翌朝は睡眠不足。
布団をあげ部屋にあるものを押し入れに入れ、きっちり閉めたことを確認、そこで殺虫剤、蠅たたき、長柄のほうき、で攻撃、落ちてきたところを鬼の形相で追いかけ、蠅たたきでやっと退治、それを蠅たたきですくって窓から捨てる。
これをゴミ箱にいれるのはこわい。捨てた瞬間何かがサーッと飛んできた。よく見かける鳥、どこで見てたのかしら、
少ししてみたら退治したクモはもうなくなっていた。
殺虫剤はかけてないので鳥が食べたのだろう。
さてヤレヤレだが、もうそこにはいないはずのあの場所を通る時、思い出すからか怖い、二日経った今日になって平気でそこを通れるようになった。
私の前世はきっとあいつの犠牲になった、か弱い蝶であったにちがいないといつも思うのです。
寝不足と怖かったのとで仕事がはかどらない二日間でした。
2020年5月21日木曜日
惜別
こんな困難の中でも木米と騎市のやり取りはおおらかで騎市や理世が慕うのはこの為かと思う。
武一も関越えに加担している緊張と罪の意識が薄れていった。
柵を踏み越えると関のむこう側である。
その三ヶ月後武一と同僚で巨体の晋輔は早春の山道を分け行っていた。
山中の柵の見回り役の為である。
たった三月しか経っていないといのにこうした日常に戻ると記憶が薄れ禁を犯した事さえ徐々に風化していく。
騎市は病を患い浦賀の親戚に居ることになっている。
こわれた柵があるはずのものが見当らない。
十月には傾いていたが・・・晋輔は「他の月番のものたちが修理をしたのだろう」という。
木蓮のつぼみがこずえについている。
青々とした空によく映える。
木蓮の紅は紫がかって深みがある、桜より早く咲き、奥ゆかしく春を告げる、。律儀で高潔な花と表現している。
関所に持ち帰って理世や登世も招いて花見をしようと晋輔が言う。
「木蓮は俺で騎市は梅か」とふと思う。
誰よりも早く春を兆す梅は、先進を駆けようとする騎市を思わせた。
箱根の山は城下と違ってまだ雪を抱いて森閑としていた。
と結んでいる。
いつの日か騎市と武一、木米と理世が再会する続編があればと思うのは私だけだろうか。
端折り過ぎて内容が伝わりにくい乱文でお詫びします。
読み応えのある時代小説でした。
武一も関越えに加担している緊張と罪の意識が薄れていった。
柵を踏み越えると関のむこう側である。
その三ヶ月後武一と同僚で巨体の晋輔は早春の山道を分け行っていた。
山中の柵の見回り役の為である。
たった三月しか経っていないといのにこうした日常に戻ると記憶が薄れ禁を犯した事さえ徐々に風化していく。
騎市は病を患い浦賀の親戚に居ることになっている。
こわれた柵があるはずのものが見当らない。
十月には傾いていたが・・・晋輔は「他の月番のものたちが修理をしたのだろう」という。
木蓮のつぼみがこずえについている。
青々とした空によく映える。
木蓮の紅は紫がかって深みがある、桜より早く咲き、奥ゆかしく春を告げる、。律儀で高潔な花と表現している。
関所に持ち帰って理世や登世も招いて花見をしようと晋輔が言う。
「木蓮は俺で騎市は梅か」とふと思う。
誰よりも早く春を兆す梅は、先進を駆けようとする騎市を思わせた。
箱根の山は城下と違ってまだ雪を抱いて森閑としていた。
と結んでいる。
いつの日か騎市と武一、木米と理世が再会する続編があればと思うのは私だけだろうか。
端折り過ぎて内容が伝わりにくい乱文でお詫びします。
読み応えのある時代小説でした。
決行
いよいよ今日は決行、夜が明けぬうち山に入る。乃治平と今生の別れを惜しむ。
前を武一、木米、そして騎市と続く。
暗かった山の闇にようやく空が白み始めた。武一だけは
見送った後同じ道を再び戻らなければならない。その為目印に赤い布を括りつけておく。その布と知恵は衛吉が用意してくれたものであった。
膨大な山中に目印を付ける作業や長年務めた経験から山にも詳しい足軽の衛吉が多いに助けてくれた。
衛吉の助けがなければ山越えは到底無理であった。
その衛吉も同行したいと申し出てくれたが危険に晒すことはできないので固辞したのであった。
道中木米が足を滑らせたのを縄で引きあげる。山の天気は変わりやすく雪以上に怖い風が吹くまえに最大の難所を越えておきたい。
疲れの色が顔に出る。
上り下りや、又岩場や谷を越える。きつい傾斜を越え複雑な行程を行く。衛吉でなければこの道筋を見出せない。
やっと破れ目の柵が見えた時の喜び。
柵の壊れは穴熊が地中に開けた巣穴のせいであった。
不意に柵の向こう側から大きな音と共に笹の葉が大きく揺れる。見つかったかと身構えるもそれは大きな雌の猪であった。こちらに向かってくるかと思ったが急に向きを変えほっと胸をなでおろす。
前を武一、木米、そして騎市と続く。
暗かった山の闇にようやく空が白み始めた。武一だけは
見送った後同じ道を再び戻らなければならない。その為目印に赤い布を括りつけておく。その布と知恵は衛吉が用意してくれたものであった。
膨大な山中に目印を付ける作業や長年務めた経験から山にも詳しい足軽の衛吉が多いに助けてくれた。
衛吉の助けがなければ山越えは到底無理であった。
その衛吉も同行したいと申し出てくれたが危険に晒すことはできないので固辞したのであった。
道中木米が足を滑らせたのを縄で引きあげる。山の天気は変わりやすく雪以上に怖い風が吹くまえに最大の難所を越えておきたい。
疲れの色が顔に出る。
上り下りや、又岩場や谷を越える。きつい傾斜を越え複雑な行程を行く。衛吉でなければこの道筋を見出せない。
やっと破れ目の柵が見えた時の喜び。
柵の壊れは穴熊が地中に開けた巣穴のせいであった。
不意に柵の向こう側から大きな音と共に笹の葉が大きく揺れる。見つかったかと身構えるもそれは大きな雌の猪であった。こちらに向かってくるかと思ったが急に向きを変えほっと胸をなでおろす。
山越え
関所の役人でありながら騎市のために、木米のためにそして理世のために武一に山越えの手だてを講じることへの迷いはもうなかった。
騎市と綿密な相談をしておく。
しかし冬の山越え、まして詳しい地図もなく道を知らぬものでは下手をすると死に直結するかもしれない。
武一は脱藩は出来ぬがせめて関の向こうまで騎一達を見送ろうと決心する。理世に逢ったことでその決心は揺るがないものとなった。
もしやの時の為に抜け道も講じる。
武一とて関の任務についたのは雪解け間近な頃で冬山の経験がない。
この山への立ち入りを禁じられていて竹一本すら伐採は禁じられている。しかし武一は時々、山中にたてられた柵に壊れがないかの見回り役の経験がある。
先月、勤番の折一か所大きく傾いた所を見つけた。がその日は忙しく報告をすっかり忘れていた。
その壊れが今もあるかを確かめに来たのだ。傾いた柵は更に傾き人が通れるほどになっていた。
ようやく木米、騎市との顔合わせ、武一は神部乃平治という農家の離れで世話になっていた。
その三日間武一は毎日山に入り山越えの道筋を探っていたのだ。
騎市、氷目付けの望月、乃平治たちは共に木米の瓦州塾の門人、そして理世は木米の妻である。
足軽の衛吉は武一を尊敬している。
騎市と綿密な相談をしておく。
しかし冬の山越え、まして詳しい地図もなく道を知らぬものでは下手をすると死に直結するかもしれない。
武一は脱藩は出来ぬがせめて関の向こうまで騎一達を見送ろうと決心する。理世に逢ったことでその決心は揺るがないものとなった。
もしやの時の為に抜け道も講じる。
武一とて関の任務についたのは雪解け間近な頃で冬山の経験がない。
この山への立ち入りを禁じられていて竹一本すら伐採は禁じられている。しかし武一は時々、山中にたてられた柵に壊れがないかの見回り役の経験がある。
先月、勤番の折一か所大きく傾いた所を見つけた。がその日は忙しく報告をすっかり忘れていた。
その壊れが今もあるかを確かめに来たのだ。傾いた柵は更に傾き人が通れるほどになっていた。
ようやく木米、騎市との顔合わせ、武一は神部乃平治という農家の離れで世話になっていた。
その三日間武一は毎日山に入り山越えの道筋を探っていたのだ。
騎市、氷目付けの望月、乃平治たちは共に木米の瓦州塾の門人、そして理世は木米の妻である。
足軽の衛吉は武一を尊敬している。
2020年5月20日水曜日
来た来た!
来た来た!何がって?
勿論特別給付金申請書です。
薄緑の窓付き封筒が!
早速中身を確認。ざっと見回しても特に難しい項目はなさそうだ、ふ~ん12ケタの番号書く欄はないぞ。
夕べじっくり書くつもりだったが慌てなくても大丈夫。
ところでマスクの到着はまだですね。
そのうちに必要なくなるのではなんていらんことを考えてケチをつけようとしている自分がいます。
何はともあれマスクも心待ちにしています。
高齢になっても、外出自粛になっても忙しいのは元気な証拠と頑張ってます。
午後は町内にもう過ぐ100歳のお誕生日を迎える方がいます。
清和盛年会としてささやかなお祝いをどんなふうにするかを相談します。
勿論特別給付金申請書です。
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何はともあれマスクも心待ちにしています。
高齢になっても、外出自粛になっても忙しいのは元気な証拠と頑張ってます。
午後は町内にもう過ぐ100歳のお誕生日を迎える方がいます。
清和盛年会としてささやかなお祝いをどんなふうにするかを相談します。
いよいよ
翌日当番ではないが関所に向かう。理世に逢う為である。
が理世は昼過ぎにしか来ないと言う。仕方なく関所を抜け理世を待ち受ける。
きっとこの道を通る。やはり理世が近づいてきた。たおやかな佇まいである。
理世は夫の事での話と聞き緊張する。
しかし武一と騎市そして騎市と巴田との繋がりを聞き安堵の息を吐く。
夫への深い情愛とこのまま離れ離れになろうとも夫の西国への出立を見守る決意に寂寥の色が浮かぶ。
「きっと無事に西国へお連れ申す」理世の瞳に希望が宿る。
武一の中に迷いはもうなかった。
あと少しだが又真夜中返却日は今日までだがもう一日待ってもらおう。
が理世は昼過ぎにしか来ないと言う。仕方なく関所を抜け理世を待ち受ける。
きっとこの道を通る。やはり理世が近づいてきた。たおやかな佇まいである。
理世は夫の事での話と聞き緊張する。
しかし武一と騎市そして騎市と巴田との繋がりを聞き安堵の息を吐く。
夫への深い情愛とこのまま離れ離れになろうとも夫の西国への出立を見守る決意に寂寥の色が浮かぶ。
「きっと無事に西国へお連れ申す」理世の瞳に希望が宿る。
武一の中に迷いはもうなかった。
あと少しだが又真夜中返却日は今日までだがもう一日待ってもらおう。
関を越える
騎市の頼みごとに一瞬ひるんだ武一は事の仔細を聞く。
巴田先生の江戸での暮らしぶりは医術を学び瓦州塾を再開しようとしていたが、禁制の品を異国へ持ち出そうとしていた者やその関係者が捕縛された。
巴田先生はどの土地にどのような薬草があるのかを記した地図を贈ったことで先の者たちと同じ顛末をたどるやもしれぬ故先生を江戸から西国へお連れしたい。ということであった。
まだ追手が届かぬうちに関を越えたいと言う。
真っ向からでは先生の顔を知っている役人がいるまた瓦州塾を嫌う役人もいる用心に用心を重ねての頼みごと、更に驚いたのは 騎市も一緒に西国に行くと言う事、家名も家族も小田原も捨てて!
どうしても理世に確かめたい事がある。一日だけ待ってくれと言う。
子供の頃武一の父はかけがえのない友のために正義を貫き、その為お役差し止めの憂き目に逢うところであったが父は
その行動を「 もちろん悔いたが、あの時何もしなかったら、もっと悔いていた」という。
巴田先生の江戸での暮らしぶりは医術を学び瓦州塾を再開しようとしていたが、禁制の品を異国へ持ち出そうとしていた者やその関係者が捕縛された。
巴田先生はどの土地にどのような薬草があるのかを記した地図を贈ったことで先の者たちと同じ顛末をたどるやもしれぬ故先生を江戸から西国へお連れしたい。ということであった。
まだ追手が届かぬうちに関を越えたいと言う。
真っ向からでは先生の顔を知っている役人がいるまた瓦州塾を嫌う役人もいる用心に用心を重ねての頼みごと、更に驚いたのは 騎市も一緒に西国に行くと言う事、家名も家族も小田原も捨てて!
どうしても理世に確かめたい事がある。一日だけ待ってくれと言う。
子供の頃武一の父はかけがえのない友のために正義を貫き、その為お役差し止めの憂き目に逢うところであったが父は
その行動を「 もちろん悔いたが、あの時何もしなかったら、もっと悔いていた」という。
信頼の友
望月によると巴田木米の教えは領国と日の本を、憂いたからだ。
ただものを見る目を養うていただけだが、よき知恵を取り入れるのに、古い考えに固執する上士たちが今の磐石な地位を守る唯一の方法で閉塾に至ったという。
しかし、この望月も小田原藩主の大久保忠真までも巴田木米の教えを受けていると知る。
騎市と理世との関係は夫の様子を江戸に居る巴田木米の様子を伝える為であったのだ。
モヤモヤとわだかまっていた胸のつかえが晴れた。そればかりか望月の口から騎市が武一の事を世の中の誰よりも信がおけると言っていたと聞く。自分も騎市を誰よりも信じていると答えると「互いによき友をもったな」と素っ気ないながらも声色は柔らかかった。
四日後騎市が武藤家を訪ねてきた。
騎市からの折り入っての頼み事はなんと、関所破りの手だてであった。
ただものを見る目を養うていただけだが、よき知恵を取り入れるのに、古い考えに固執する上士たちが今の磐石な地位を守る唯一の方法で閉塾に至ったという。
しかし、この望月も小田原藩主の大久保忠真までも巴田木米の教えを受けていると知る。
騎市と理世との関係は夫の様子を江戸に居る巴田木米の様子を伝える為であったのだ。
モヤモヤとわだかまっていた胸のつかえが晴れた。そればかりか望月の口から騎市が武一の事を世の中の誰よりも信がおけると言っていたと聞く。自分も騎市を誰よりも信じていると答えると「互いによき友をもったな」と素っ気ないながらも声色は柔らかかった。
四日後騎市が武藤家を訪ねてきた。
騎市からの折り入っての頼み事はなんと、関所破りの手だてであった。
2020年5月19日火曜日
瓦州塾のこと
確かこの辺だったとおぼろげな記憶を頼りに俄かに興味を覚えて瓦州塾を訪ねるうちにやはり同じ道場に通った幼馴染に逢う。彼によると瓦州塾はもうない閉めたと言うより閉めさせられたと言う。
塾長の巴田木米は江戸でさまざまな学問を積んでこの小田原に塾を開く。
知恵の深さと豊かさが武家や町人を問わずどんどん塾生が集まって来た。
やがて蘭学から学ぶ海の向こうの諸外国の事がお上から不穏分子としてにらまれ塾生もいなくなり最後まで残った弟子のひとりが騎市であったと聞く。
閉塾の折、共についていきたいと十年も沿った懇願する妻を離縁した。
雪の中でいつまでもうずくまってる姿がかわいそうであったと話す。
何と!その塾長の妻女があの理世であったのだ。
一刻も早く確証が欲しい武一は箱根の関の目付け役の望月をたずねた。
氷目付の異名がある程の鋭い方であるが一方で存外情け深いところがあるのをこのごろ知った。
望月と騎市は同じ塾にいた事を以前聞いていたからである。
塾長の巴田木米は江戸でさまざまな学問を積んでこの小田原に塾を開く。
知恵の深さと豊かさが武家や町人を問わずどんどん塾生が集まって来た。
やがて蘭学から学ぶ海の向こうの諸外国の事がお上から不穏分子としてにらまれ塾生もいなくなり最後まで残った弟子のひとりが騎市であったと聞く。
閉塾の折、共についていきたいと十年も沿った懇願する妻を離縁した。
雪の中でいつまでもうずくまってる姿がかわいそうであったと話す。
何と!その塾長の妻女があの理世であったのだ。
一刻も早く確証が欲しい武一は箱根の関の目付け役の望月をたずねた。
氷目付の異名がある程の鋭い方であるが一方で存外情け深いところがあるのをこのごろ知った。
望月と騎市は同じ塾にいた事を以前聞いていたからである。
弟
弟に知り合いの事として騎市と理世そして自分(知り合い)のことをかいつまんで話す。勘の良い弟は「相思相愛の男女に横恋慕」と言われうろたえる。弟なら自分は諦める、という。しかしその後友人として付き合えるかの問いに知り合いとは言っても既に弟は武一自身の事と察して「兄上のやり方を通せば」とさりげなく助言する。
父が武一の事を陰で「本当に強いのは負けないものでなく、何度でも立ち上がる事の出来る者」だと褒めていたと兄の逞しさを褒めた。
そんな弟の言葉に騎山家へ向かう足取りは少し軽くなった気がした。
騎山家に騎市はまだ江戸から帰っておらず当主の仁衛門であった。その人から『瓦州塾』の巴田木米(ともえだ もくべい)という人の名を聞く。
武一にとっては初めて聞く名前である。
その帰り道『瓦州塾』を俄かに思い出す。
13歳の頃剣道は騎市と同じ道場であったが学び舎は別であった。
『瓦州塾』は騎市が通う塾の名前であった。
「瓦は一枚きりでは用をなさないが何百何千と連なって屋根を覆うから雨風を凌げる。ご家中や町や国も同じなんだ」
と騎市が熱く語ったことを思い出した。
そしてその塾長が巴田木米なのだがずっと先生として騎市の話に登場したのでその名を忘れていたのだった。
父が武一の事を陰で「本当に強いのは負けないものでなく、何度でも立ち上がる事の出来る者」だと褒めていたと兄の逞しさを褒めた。
そんな弟の言葉に騎山家へ向かう足取りは少し軽くなった気がした。
騎山家に騎市はまだ江戸から帰っておらず当主の仁衛門であった。その人から『瓦州塾』の巴田木米(ともえだ もくべい)という人の名を聞く。
武一にとっては初めて聞く名前である。
その帰り道『瓦州塾』を俄かに思い出す。
13歳の頃剣道は騎市と同じ道場であったが学び舎は別であった。
『瓦州塾』は騎市が通う塾の名前であった。
「瓦は一枚きりでは用をなさないが何百何千と連なって屋根を覆うから雨風を凌げる。ご家中や町や国も同じなんだ」
と騎市が熱く語ったことを思い出した。
そしてその塾長が巴田木米なのだがずっと先生として騎市の話に登場したのでその名を忘れていたのだった。
2020年5月18日月曜日
瓦州塾
瓦州塾(がしゅうじゅく)と読む。
「せき超えぬ」もいよいよクライマックスを迎える。
騎市と理世のただならぬ秘やかな様子を目撃してからの武一はすっかり塞ぎこんでしまった。
家じゅうの者から腑抜けになった武一に何事があったのかと尋ねられても「お役目のことで気掛かりがあるのです・・・」と言い訳をし、母はため息をつき父からは「陸(おか)の上のナマコにようだ」と言われる始末。
ある日母から相馬家と騎市の屋敷へ家で作った干瓢を届けるように言われる。
相馬家は弟が相馬家の姪と夫婦養子になるので祝言の前にその家風に馴染んでおこうと先月から相馬家で暮らしているのだ。
嫌々ながらそれを届ける為に家を出る。
弟も武一のしょぼくれた様子に気付き心配してくれる。
武一は自分の事とは言わず知り合いの事として打ち明ける。
読み進んでいくと止められなくなってもう深夜もええとこ
最後まで読んでしまったが今日はここまでにしておきましょう。
「せき超えぬ」もいよいよクライマックスを迎える。
騎市と理世のただならぬ秘やかな様子を目撃してからの武一はすっかり塞ぎこんでしまった。
家じゅうの者から腑抜けになった武一に何事があったのかと尋ねられても「お役目のことで気掛かりがあるのです・・・」と言い訳をし、母はため息をつき父からは「陸(おか)の上のナマコにようだ」と言われる始末。
ある日母から相馬家と騎市の屋敷へ家で作った干瓢を届けるように言われる。
相馬家は弟が相馬家の姪と夫婦養子になるので祝言の前にその家風に馴染んでおこうと先月から相馬家で暮らしているのだ。
嫌々ながらそれを届ける為に家を出る。
弟も武一のしょぼくれた様子に気付き心配してくれる。
武一は自分の事とは言わず知り合いの事として打ち明ける。
読み進んでいくと止められなくなってもう深夜もええとこ
最後まで読んでしまったが今日はここまでにしておきましょう。
2020年5月15日金曜日
相撲始末
関を越えるもの超えないもの様々な人間模様がこの関所を舞台に繰り広げられるが、第4話は「相撲始末」と言う章である。
ある日、臨月間近の夫婦が関所を越えようとしていた。
この手形、往復手形ではなくいわば片道切符、まして身重とはいえ女連れである。何やら仔細がありそうで細かに吟味すると言うときに相撲の一行が来た。彼らの取り組みを見物する間旅人を待たせることに、だが先の妊婦が激しい痛みに見舞われる。
まだ関越えをしていないので江戸側の民家の世話になる。
この夫婦、江戸から借金をして豆腐屋を開業していたのだが返済はしたのに利息と称しての不当な取り立てによって夜逃げ同然で夫の故郷をめざしていたのである。
数日後、生れたのはおんなの子だった。
たとえ赤子とはいえ女子なので難しい問題が生じる。皆で関を超す手助けをして無事関越えをして故郷に帰る事が出来る。
男の故郷は先日亡くなった名物豆腐やの孫に当たる者であった。
又うまい豆腐が食べられると喜ぶ。
そんなある日、ふと目にした男女、女は人見女の理世、男は「もしや」とも思ったがまぎれもなく騎市であった。
理世を巡って騎市と武一、気になるところである。
ある日、臨月間近の夫婦が関所を越えようとしていた。
この手形、往復手形ではなくいわば片道切符、まして身重とはいえ女連れである。何やら仔細がありそうで細かに吟味すると言うときに相撲の一行が来た。彼らの取り組みを見物する間旅人を待たせることに、だが先の妊婦が激しい痛みに見舞われる。
まだ関越えをしていないので江戸側の民家の世話になる。
この夫婦、江戸から借金をして豆腐屋を開業していたのだが返済はしたのに利息と称しての不当な取り立てによって夜逃げ同然で夫の故郷をめざしていたのである。
数日後、生れたのはおんなの子だった。
たとえ赤子とはいえ女子なので難しい問題が生じる。皆で関を超す手助けをして無事関越えをして故郷に帰る事が出来る。
男の故郷は先日亡くなった名物豆腐やの孫に当たる者であった。
又うまい豆腐が食べられると喜ぶ。
そんなある日、ふと目にした男女、女は人見女の理世、男は「もしや」とも思ったがまぎれもなく騎市であった。
理世を巡って騎市と武一、気になるところである。
2020年5月10日日曜日
雨の日曜日
裏庭の植え替えと草取りまだまだですが、今朝は雨模様なのでマスク作りに精を出しました。
マスク、全くないわけでもないのですが、せっかく買った布だし仕上げてしまいたかった。
雨の日の針仕事もちょっとほっこりします。
一枚仕上げるのにどれだけの時間がかかったのか計ってみたことはありませんが、時給で計算すると結構高く付きそうですが、無心になれるとこが好きです。
そう言えばかなり前の事、主婦の一日の仕事を時給に換算したらと新聞か何かで読んだことがある。
主婦の「名もない仕事」炊事や洗濯だけでなくトイレットペーパーの取り換え、タオルの交換、布団の上げ下げ、家族への健康面での気配りなどなど数え切れないほどの小さな仕事の連続です。
時給に換算してしまうのは何とも味気ないですが、こうした日常の取るに足らない仕事の事を理解してくれたらそれでいいのではと思っています。
因みに今日は「母の日」母の歳をとっくに超えた私は、今日まで大病もせずに来れた事感謝しつつ、母も針仕事が好きだったとちょっとしんみりしています。
マスク、全くないわけでもないのですが、せっかく買った布だし仕上げてしまいたかった。
雨の日の針仕事もちょっとほっこりします。
一枚仕上げるのにどれだけの時間がかかったのか計ってみたことはありませんが、時給で計算すると結構高く付きそうですが、無心になれるとこが好きです。
そう言えばかなり前の事、主婦の一日の仕事を時給に換算したらと新聞か何かで読んだことがある。
主婦の「名もない仕事」炊事や洗濯だけでなくトイレットペーパーの取り換え、タオルの交換、布団の上げ下げ、家族への健康面での気配りなどなど数え切れないほどの小さな仕事の連続です。
時給に換算してしまうのは何とも味気ないですが、こうした日常の取るに足らない仕事の事を理解してくれたらそれでいいのではと思っています。
因みに今日は「母の日」母の歳をとっくに超えた私は、今日まで大病もせずに来れた事感謝しつつ、母も針仕事が好きだったとちょっとしんみりしています。
| あれこれと無心で作ってみました |
2020年5月7日木曜日
せき超えぬ つづき
さて、「せき超えぬ」宙ぶらりんになってましたが、続きです。
振り返れば3月のことです。
なでしこについて横道にそれてしまったのでした。
第3章は「涼暮れ撫子」というお話。
箱根の関のお勤めをするようになった武一達も少しは慣れてきた頃。
男ばかりの役人の中に人見改めの女性が一人いる。
関を越える女性に不審な女性がいるとこの人見改めの出番である。
名を登世という。「鬼より怖い姥」などと陰口を言われている。
そこへもう一人人見女として女性が入ったというので大騒ぎ、年の頃なら三十前という。実は登世の娘で理世(りよ)という。
その理世を見て武一は驚く、峠道で難儀していた時水を分けてくれた通りすがりの女性であったからである。
回りの者にはそのことを言わずにおく。
気になる存在である。昨年嫁ぎ先から出戻ったということを聞き口元がほころぶ。
ある日一人の武家の女が足留めを受ける。
「入り鉄砲に出女」の時代である。
「希乃(きの)」というこの女性、実は敷見彰三郎なる夫がいたが余りの貧乏暮しに夫が、これ以上苦労は掛けられぬ。おまえはおまえの人生を生き直せと言って離縁になり下男と共に江戸から国許へ帰る途中だという。
希有な事にこの希乃と人見女の理世とは知り合いで共に夫から貧しさゆえに離縁された者同士であった。
二人は話すことを許される。そして希乃の揺らいでいた心が決まる。関所の黒い塀の際に揺れる小さな薄紅色に気付く。
「なでしこのとこなつかしき色を見ば……元の垣根を人や尋ねん」(ここで前にふれたとこなつがでてくる)
「あの花のように小さくとも長く咲こうと」決心して江戸にもどることなった。
その日の夕ぐれ時、武一は湯からあがって涼風に当たっていると理世に会う。理世も湯あがりに撫子柄の浴衣である。
例の水を分けてもらった礼を言うと理世も気付いていたという。ますます彼女の存在が気になる武一である。
振り返れば3月のことです。
なでしこについて横道にそれてしまったのでした。
第3章は「涼暮れ撫子」というお話。
箱根の関のお勤めをするようになった武一達も少しは慣れてきた頃。
男ばかりの役人の中に人見改めの女性が一人いる。
関を越える女性に不審な女性がいるとこの人見改めの出番である。
名を登世という。「鬼より怖い姥」などと陰口を言われている。
そこへもう一人人見女として女性が入ったというので大騒ぎ、年の頃なら三十前という。実は登世の娘で理世(りよ)という。
その理世を見て武一は驚く、峠道で難儀していた時水を分けてくれた通りすがりの女性であったからである。
回りの者にはそのことを言わずにおく。
気になる存在である。昨年嫁ぎ先から出戻ったということを聞き口元がほころぶ。
ある日一人の武家の女が足留めを受ける。
「入り鉄砲に出女」の時代である。
「希乃(きの)」というこの女性、実は敷見彰三郎なる夫がいたが余りの貧乏暮しに夫が、これ以上苦労は掛けられぬ。おまえはおまえの人生を生き直せと言って離縁になり下男と共に江戸から国許へ帰る途中だという。
希有な事にこの希乃と人見女の理世とは知り合いで共に夫から貧しさゆえに離縁された者同士であった。
二人は話すことを許される。そして希乃の揺らいでいた心が決まる。関所の黒い塀の際に揺れる小さな薄紅色に気付く。
「なでしこのとこなつかしき色を見ば……元の垣根を人や尋ねん」(ここで前にふれたとこなつがでてくる)
「あの花のように小さくとも長く咲こうと」決心して江戸にもどることなった。
その日の夕ぐれ時、武一は湯からあがって涼風に当たっていると理世に会う。理世も湯あがりに撫子柄の浴衣である。
例の水を分けてもらった礼を言うと理世も気付いていたという。ますます彼女の存在が気になる武一である。
2020年5月6日水曜日
洗濯機のそうじ
整理してると洗濯機をそうじする洗剤が出てきた。
思わぬところから出てきた袋がパンパンになって今にも破裂しそうだ。まだ効果があるのかしら?
使ってみることにした。そう言えばこの前洗濯槽の掃除したのはいつだったか?
湯を張り全量をいれ3分ほど回しその後3時間くらいして洗濯モードですすぐとある。
始める前に糸くずフィルターをきれいにしてどれくらいの汚れが取れるのか確かめたい。
なるほど、こんなに汚れがあったのか、こんな中で洗濯してたのか、沢山の汚れに感激、1回こっきりだとまだ汚れが残っている筈、もう一回同じ作業をする。
難儀なことにまたしても海苔を水に浸したような薄紙みたいなのがいつまでもでる。
金魚すくいの(ポイ)のようなものですくい取る、面白いほど取れるがこれでもう3回目の洗濯モード。
洗いたいものがあるが今日の洗濯はあきらめる。
今一番見たいものは洗濯槽の裏側、こすって一網打尽に汚れを流したいです。
思わぬところから出てきた袋がパンパンになって今にも破裂しそうだ。まだ効果があるのかしら?
使ってみることにした。そう言えばこの前洗濯槽の掃除したのはいつだったか?
湯を張り全量をいれ3分ほど回しその後3時間くらいして洗濯モードですすぐとある。
始める前に糸くずフィルターをきれいにしてどれくらいの汚れが取れるのか確かめたい。
なるほど、こんなに汚れがあったのか、こんな中で洗濯してたのか、沢山の汚れに感激、1回こっきりだとまだ汚れが残っている筈、もう一回同じ作業をする。
難儀なことにまたしても海苔を水に浸したような薄紙みたいなのがいつまでもでる。
金魚すくいの(ポイ)のようなものですくい取る、面白いほど取れるがこれでもう3回目の洗濯モード。
洗いたいものがあるが今日の洗濯はあきらめる。
今一番見たいものは洗濯槽の裏側、こすって一網打尽に汚れを流したいです。
2020年5月5日火曜日
端午の節句
今日は男子のお節句の日です。
健やかに強くまっすぐな大人に育ってほしいという願いをまっすぐに伸びやかな菖蒲に託し柏餅を食べる日でしょうか。
どこかから食べることばっかり!!と聞こえてきそうですが、その季節に合った食べ物をお供えしてお祝いするのですね。桃の節句の桜もち、端午の節句の柏もち、どちらが好きかなんてきかないで、どちらも大好きできめられな~い。
昔は6月がこの地方の端午の節句でしたが最近は5月になってきたような気がします。
田植えがすんで水面に青空が映りツバメが飛び交うなつかしい光景を思い出しながら柏もち頂きます。
思い出って何もかもが透明で涼やかに美化されていいとこばかりが心に残るのですね。
健やかに強くまっすぐな大人に育ってほしいという願いをまっすぐに伸びやかな菖蒲に託し柏餅を食べる日でしょうか。
どこかから食べることばっかり!!と聞こえてきそうですが、その季節に合った食べ物をお供えしてお祝いするのですね。桃の節句の桜もち、端午の節句の柏もち、どちらが好きかなんてきかないで、どちらも大好きできめられな~い。
昔は6月がこの地方の端午の節句でしたが最近は5月になってきたような気がします。
田植えがすんで水面に青空が映りツバメが飛び交うなつかしい光景を思い出しながら柏もち頂きます。
思い出って何もかもが透明で涼やかに美化されていいとこばかりが心に残るのですね。
2020年5月4日月曜日
緑の日
5月4日は緑の日なんだって。
つい近年まで確か国民の休日だったじゃない。連休真っ只中どうされてますか?
国旗を挙げる日ですがこんな毎日の中そんな気になれずあえて国旗はしまったままです。
勿論私もおうちで引きこもり。草取り4日目です。いつ降ったのか地面が濡れてます。草取りには格好の日和だけど今日は朝が辛くて作業を始めたのは7時半ごろから。
プランターの球根をあげる作業あと2箱です。
昨日は草とりの他、玉すだれを3つのプランターと植木鉢3こ植え替えました。途中でオオムカデが出てきて長靴で退治したり、よく頑張りました。それに水仙の球根あげもしてそのツケが今日の疲労感。「あかんようになったなぁ」と独り言。
こんな日はさっさとあきらめて切り上げます。
外の作業をしたら家の中のことが出来てません。
急に夏のようになって衣類の入れ替えなどなど忙しいひきこもりです。
つい近年まで確か国民の休日だったじゃない。連休真っ只中どうされてますか?
国旗を挙げる日ですがこんな毎日の中そんな気になれずあえて国旗はしまったままです。
勿論私もおうちで引きこもり。草取り4日目です。いつ降ったのか地面が濡れてます。草取りには格好の日和だけど今日は朝が辛くて作業を始めたのは7時半ごろから。
プランターの球根をあげる作業あと2箱です。
昨日は草とりの他、玉すだれを3つのプランターと植木鉢3こ植え替えました。途中でオオムカデが出てきて長靴で退治したり、よく頑張りました。それに水仙の球根あげもしてそのツケが今日の疲労感。「あかんようになったなぁ」と独り言。
こんな日はさっさとあきらめて切り上げます。
外の作業をしたら家の中のことが出来てません。
急に夏のようになって衣類の入れ替えなどなど忙しいひきこもりです。
2020年5月1日金曜日
早起きは…
早起きは三文の徳って昔からいわれてますよね。
内心、早起き早起きって言うけど夜更かしはなぜ褒めてくんないのよ。「母さんが夜なべをして・・・」ていう歌もあるくらいだから褒めてくれてもよさそうなものを。
私は早起きより夜更かしの方が得意です。
だけど草取りに関しては夜更かしでは片付きません。
だから昨日今日と早起きをして草取りしました。案外気持ちいいものです。気候はいいし、夜明けも早いし、で草の山が出来ました。
数日乾かしてゴミに出します。伸びすぎた南天や金木犀に椿なども剪定して風通しを良くしないと。
偉そうに言っても長い時間頑張れません。毎日少しずつしましょう。
その内習慣になって朝ごはんまでの時間を庭掃除にあてるといつもきれいでいるのですが・・・
内心、早起き早起きって言うけど夜更かしはなぜ褒めてくんないのよ。「母さんが夜なべをして・・・」ていう歌もあるくらいだから褒めてくれてもよさそうなものを。
私は早起きより夜更かしの方が得意です。
だけど草取りに関しては夜更かしでは片付きません。
だから昨日今日と早起きをして草取りしました。案外気持ちいいものです。気候はいいし、夜明けも早いし、で草の山が出来ました。
数日乾かしてゴミに出します。伸びすぎた南天や金木犀に椿なども剪定して風通しを良くしないと。
偉そうに言っても長い時間頑張れません。毎日少しずつしましょう。
その内習慣になって朝ごはんまでの時間を庭掃除にあてるといつもきれいでいるのですが・・・
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