その昔、なでしこの花のことを別名、常夏(とこなつ)と言ったそうです。「せき超えぬ」を読むうちにそんなことが書かれていました。
源氏物語に「常夏」という巻名があるそうです。
「なでしこのとこなつかしき色を見れば元の垣根を人や尋ねむ」という歌が文中に出て、つい気になって調べてみました。掛け言葉なんて国語の授業以来です。
私は単純に(なでしこの花をみるとあの家に住んでいた人は元気だろうか?垣根にはなでしこの花が咲いていたのがなつかしく思い出される)と解釈していたが、なでしこは玉蔓<たまかずら>(夕顔の娘)のこと、元の垣根は玉蔓の母君夕顔をさしているのですって、奥が深いね。
(玉蔓はとっても美しい女性。その母の夕顔は若くして亡くなった光源氏の恋人です)
さて例のせき超えぬ2回目を借りてきてるのだけど読まないうちにまた2週間たってしまって、3回目借りに行くの気が引ける。こんなことなら自分で買っておけばよかったと少し悔やんでいます。
2020年3月13日金曜日
いよいよスカッと
あまりに衛吉が快諾するのをいぶかしがる武一に「武一様の役に立てるのが嬉しいのです。武一様は最初から足軽のおれを見下すことはなさいませんでした。格別な事をしたわけでもないのにわざわざ饅頭を持参してまるで友であるかのように親しく接して下さり、頼みごとをされたのもおれを信じて下さったから。そうでございましょう?精一杯働きます」
「違うぞ、衛吉。おれたちはかけがえのない友を得たのだ。
武一の性格が晋輔や兵六、忠也ともに同じ思いからであった。
保山又蔵がお役御免の上蟄居の身となったのはそれから三月後であった。
手形の改竄を配下に命じ、意図して関越えの邪魔をした。伴頭として不届千万と厳しい裁きが下された。
知らせを受けたその夜、五人は「勝手」で祝杯を挙げた。
こまめに旅人改めの情報を知らせるもの、そのデータを集めるもの、大目付に訴え出るもの老中や年寄りに根回しをするものがそれこそワンチームになって成し得た事だ。
スカッとした話はそれだけではなく後日、武一ら四人に意外な褒美が下された。武一は四人扶持が五人扶持にまたそれぞれに昇格の沙汰もあった。
テレビで「スカットなんとか」という人気番組がある。
嫌味な上役、こずるいスーパーの客、変な自尊心ばかりで皆に迷惑かける女子などを機転のきいた言葉で彼らをやっつける番組、スカッとするよね。
そんなお話が第一章、まだまだ物語は続くのです。
でも、今日は図書館へ返却しないとなりません。
続けて貸してもらえればうれしいのですが……
話は変わりますが(改竄)という漢字にルビがあった。かいざんと読む、穴の下にネズミという漢字、初めて見るなぜネズミなのか?ネットとは便利なもので「ネズミがこそこそ巣穴に入るように文書にこっそり文字を入れたり消したりして書き換えるという発想から生まれたと考えられる」とある。常用漢字ではないので新聞などでは改ざんと表現されるのだとか。ちょっと知識が増えた気がするがネズミには少し気の毒だね。
「違うぞ、衛吉。おれたちはかけがえのない友を得たのだ。
武一の性格が晋輔や兵六、忠也ともに同じ思いからであった。
保山又蔵がお役御免の上蟄居の身となったのはそれから三月後であった。
手形の改竄を配下に命じ、意図して関越えの邪魔をした。伴頭として不届千万と厳しい裁きが下された。
知らせを受けたその夜、五人は「勝手」で祝杯を挙げた。
こまめに旅人改めの情報を知らせるもの、そのデータを集めるもの、大目付に訴え出るもの老中や年寄りに根回しをするものがそれこそワンチームになって成し得た事だ。
スカッとした話はそれだけではなく後日、武一ら四人に意外な褒美が下された。武一は四人扶持が五人扶持にまたそれぞれに昇格の沙汰もあった。
テレビで「スカットなんとか」という人気番組がある。
嫌味な上役、こずるいスーパーの客、変な自尊心ばかりで皆に迷惑かける女子などを機転のきいた言葉で彼らをやっつける番組、スカッとするよね。
そんなお話が第一章、まだまだ物語は続くのです。
でも、今日は図書館へ返却しないとなりません。
続けて貸してもらえればうれしいのですが……
話は変わりますが(改竄)という漢字にルビがあった。かいざんと読む、穴の下にネズミという漢字、初めて見るなぜネズミなのか?ネットとは便利なもので「ネズミがこそこそ巣穴に入るように文書にこっそり文字を入れたり消したりして書き換えるという発想から生まれたと考えられる」とある。常用漢字ではないので新聞などでは改ざんと表現されるのだとか。ちょっと知識が増えた気がするがネズミには少し気の毒だね。
2020年3月12日木曜日
スカット
関留めをくらって婆様の死に目に会えなかったと嘆く巨漢の名前は「越坂晋輔」(えつさかしんすけ)、連れの二人は斉藤兵六、松田忠也と名乗った。
詳しく事情を聞くと武一の時と酷似している。
その関所のいけすかない伴頭の特徴は武一の時と全く同じで保山(ほうやま)殿に違いない。
しかし一時も待たせた挙げ句出直しを命じる明らかな嫌がらせを何故……
騎市が考え込み「もしや、二人はその保山という人物にどこかで会うたことがあるのでは?」
特に覚えはないと二人が言うがやがて、晋輔は子供を足蹴にしていた侍を止めに入った時の者がその保山であったらしく、武一の方は武一の父がその保山が説教と称しては配下の者にねちねちと苛んでいるのを見かねて廊下で見かけるたびに「今日もご精が出ますな」とか「昨日と同じセリフですな」とぼそりと呟いて通ったのを逆恨みして「たけとう」と聞いた途端に態度が変わったのだと判明した。
このまま泣き寝入りするつもりはなくきっちりと懲らしめてやるつもりで策を練る。
同じ憂き目に遭うた者がいる筈だが見つける術がない。
ふと思いついたのがこれから遭う者を探すという事。
武一は三度箱根の山に登った。
以前知り合った足軽の衛吉がかけよって来る。
騎市の心配りの高級なまんじゅうを手渡すと大層喜ぶ。
折り入っての頼み事とは保山によって武一と同じ憂き目に遭うた者を調べて欲しいという事
衛吉は快く引き受けるという。
つづく
詳しく事情を聞くと武一の時と酷似している。
その関所のいけすかない伴頭の特徴は武一の時と全く同じで保山(ほうやま)殿に違いない。
しかし一時も待たせた挙げ句出直しを命じる明らかな嫌がらせを何故……
騎市が考え込み「もしや、二人はその保山という人物にどこかで会うたことがあるのでは?」
特に覚えはないと二人が言うがやがて、晋輔は子供を足蹴にしていた侍を止めに入った時の者がその保山であったらしく、武一の方は武一の父がその保山が説教と称しては配下の者にねちねちと苛んでいるのを見かねて廊下で見かけるたびに「今日もご精が出ますな」とか「昨日と同じセリフですな」とぼそりと呟いて通ったのを逆恨みして「たけとう」と聞いた途端に態度が変わったのだと判明した。
このまま泣き寝入りするつもりはなくきっちりと懲らしめてやるつもりで策を練る。
同じ憂き目に遭うた者がいる筈だが見つける術がない。
ふと思いついたのがこれから遭う者を探すという事。
武一は三度箱根の山に登った。
以前知り合った足軽の衛吉がかけよって来る。
騎市の心配りの高級なまんじゅうを手渡すと大層喜ぶ。
折り入っての頼み事とは保山によって武一と同じ憂き目に遭うた者を調べて欲しいという事
衛吉は快く引き受けるという。
つづく
騎市の計らい
後日竹馬の友という表現が正しいかはわからないが、五歳の頃から同じ剣術の師匠に学んだ武一と騎市が小田原宿の外れの「勝手」(かって)という居酒屋で飲みながら騎市は先日の箱根関所での出来事を腹を抱えて笑っていた。
友の生れた騎山家は小田原藩主の家中の中でも十指に入る名家、一方武藤家は四人扶持であまりに開きがあり本来なら口さえ容易にきけぬ間柄ではあるが、二人の間には道場以来の固い絆があった。
あえて小田原宿の外れの馬方や人足達の集まる「勝手」があまり顔を知られたくない二人には都合が良かった。
思慮深い騎市と考えるより先に体が動く武一であるがお互いにそれを長所と捉えている。
突然瀬戸物の割れる音がした。衝立の向こうで例の関所で足留めををくらって挙げ句関所を通る事はならんとはねつけられ、婆様の死に目に逢えなんだ。と男のずぶとい声、手形が雨でぬれていたという理由だという。
二人は余りによく似た話なので事情を聞く事にした。
「おお、おぬしもか」と仲間を見つけたとばかり衝立を取り払って座を囲むことになった。
その男と連れの二人、武一達の五人である。
お互いに自己紹介をするこちらも向こうも道場さえ違えお互いが門下生であった。
つづく
友の生れた騎山家は小田原藩主の家中の中でも十指に入る名家、一方武藤家は四人扶持であまりに開きがあり本来なら口さえ容易にきけぬ間柄ではあるが、二人の間には道場以来の固い絆があった。
あえて小田原宿の外れの馬方や人足達の集まる「勝手」があまり顔を知られたくない二人には都合が良かった。
思慮深い騎市と考えるより先に体が動く武一であるがお互いにそれを長所と捉えている。
突然瀬戸物の割れる音がした。衝立の向こうで例の関所で足留めををくらって挙げ句関所を通る事はならんとはねつけられ、婆様の死に目に逢えなんだ。と男のずぶとい声、手形が雨でぬれていたという理由だという。
二人は余りによく似た話なので事情を聞く事にした。
「おお、おぬしもか」と仲間を見つけたとばかり衝立を取り払って座を囲むことになった。
その男と連れの二人、武一達の五人である。
お互いに自己紹介をするこちらも向こうも道場さえ違えお互いが門下生であった。
つづく
2020年3月10日火曜日
第1章
いつになく残暑厳しい箱根路を歩いていた。
手持ちの竹筒にはもう一滴の水もなくへたりこんでいたところへ武家の妻女らしき人物がさしだしてくれた竹筒の水を貪るようにして飲み干す寸前のところで「すまぬ……加減するつもりでいたが」と言いつつようやく水を得て生き返った武一は礼を述べ立ちあがった。
今日の内に箱根を越えて、伊豆の韮山に到着せねばならない。
地図検索をしてみると今も韮山代官所跡がある。
又、箱根関所跡が再建されて当時のままに威厳のある大きな黒い門がある(写真で)。
関所から韮山までルート検索では30㌔ 程ある。しかも箱根道は箱根八里と歌にも歌われたほどの難所続きである。
ようやく関所に到着し、手形改めの番になった。大切に懐から出した袱紗の中身は預かった文と道中手形だが汗でびっしょりと濡れている事に気が付く。
役人が「むとういちのすけ、お役目につき、伊豆国韮山代官所へ罷り越し候。しかと相違ないか」と聞く。
「恐れながらむとうではなくたけとう。武藤一之介にござります」と言ったとたん手形を手にした番士ではなく隣の上の間から「……たけとう、だと?」
「わしが直々改める手形をこれへ」
役人たちは困り気味の表情でちらりと目くばせをする。嫌な予感が的中する。「何じゃ、これは!濡れておるではないか!」と叱責する武一は「申し訳ございませんそれがしの不行き届きでござります」と詫びても「墨が滲んでいる上に印も定かでない。これは吟味といたす」
長い間待たされた上「出直して参れ!」と居丈高に命じられ武一は悄然とうなだれた。
その引き返す道中は行きよりもずっと辛かった。
二度目の関越えの手続きは拍子抜けするほどすんなりと運ぶ。
先日世話になった足軽のえきちに会うため足軽詰所に立ち寄る。 饅頭の包みを渡すと衛吉は大層喜んだ。
帰りのまた寄る武一と呼んでくれと自己紹介をして別れるが・
この岡衛吉と出会えたことが後に大きな幸運となるのであった。
つづく
手持ちの竹筒にはもう一滴の水もなくへたりこんでいたところへ武家の妻女らしき人物がさしだしてくれた竹筒の水を貪るようにして飲み干す寸前のところで「すまぬ……加減するつもりでいたが」と言いつつようやく水を得て生き返った武一は礼を述べ立ちあがった。
今日の内に箱根を越えて、伊豆の韮山に到着せねばならない。
地図検索をしてみると今も韮山代官所跡がある。
又、箱根関所跡が再建されて当時のままに威厳のある大きな黒い門がある(写真で)。
関所から韮山までルート検索では30㌔ 程ある。しかも箱根道は箱根八里と歌にも歌われたほどの難所続きである。
ようやく関所に到着し、手形改めの番になった。大切に懐から出した袱紗の中身は預かった文と道中手形だが汗でびっしょりと濡れている事に気が付く。
役人が「むとういちのすけ、お役目につき、伊豆国韮山代官所へ罷り越し候。しかと相違ないか」と聞く。
「恐れながらむとうではなくたけとう。武藤一之介にござります」と言ったとたん手形を手にした番士ではなく隣の上の間から「……たけとう、だと?」
「わしが直々改める手形をこれへ」
役人たちは困り気味の表情でちらりと目くばせをする。嫌な予感が的中する。「何じゃ、これは!濡れておるではないか!」と叱責する武一は「申し訳ございませんそれがしの不行き届きでござります」と詫びても「墨が滲んでいる上に印も定かでない。これは吟味といたす」
長い間待たされた上「出直して参れ!」と居丈高に命じられ武一は悄然とうなだれた。
その引き返す道中は行きよりもずっと辛かった。
二度目の関越えの手続きは拍子抜けするほどすんなりと運ぶ。
先日世話になった足軽のえきちに会うため足軽詰所に立ち寄る。 饅頭の包みを渡すと衛吉は大層喜んだ。
帰りのまた寄る武一と呼んでくれと自己紹介をして別れるが・
この岡衛吉と出会えたことが後に大きな幸運となるのであった。
つづく
2020年3月8日日曜日
天下の剣
箱根の関所と言えば時代もののドラマや物語によくでくる有名な関所「入り鉄砲に出おんな」って昔習ったけどこんな字で良かったのかしら?
とにかく険しい山道が続く。今も箱根駅伝では難所続きの箱根越えである。当時は尚更の事。
主人公の武藤一之介の事は先日紹介したがもう一人の主人公に騎山市之介(きやまいちのすけ)がいる。
五歳の頃からの友人である。
きっかけは同じ道場で剣術を習っていた頃、文字は違うが同じ(いちのすけ)で歳も同じ。師範は同じ読み方では紛らわしいからと武一(ぶいち)、騎市(きいち)と呼ぶ事にし大人になってもお互いそう呼び合うかけがえのない友人になっていた。
武一より騎一の家柄は格段に上であるが師範の教えは「一本の剣の前では、身分も育ちも関わりない。ただ、技と心延え(こころばえ)だけが剣に試される」というこの時代に於いて胸がスカッとする言葉である。
私は心延えという耳慣れないこの言葉に惹かれた。
ある日武一は上司から小田原から隣国伊豆の韮山代官所へ奉書を届ける役目を仰せつかった。
箱根の関所を通らねばならない。その道中での騒動が第一話の物語である。
コロナで暇ができたとは言えなかなか読み進むことができない、貸出期間は 2週間、とても読み終えることはできそうにない。が頑張ろう!
とにかく険しい山道が続く。今も箱根駅伝では難所続きの箱根越えである。当時は尚更の事。
主人公の武藤一之介の事は先日紹介したがもう一人の主人公に騎山市之介(きやまいちのすけ)がいる。
五歳の頃からの友人である。
きっかけは同じ道場で剣術を習っていた頃、文字は違うが同じ(いちのすけ)で歳も同じ。師範は同じ読み方では紛らわしいからと武一(ぶいち)、騎市(きいち)と呼ぶ事にし大人になってもお互いそう呼び合うかけがえのない友人になっていた。
武一より騎一の家柄は格段に上であるが師範の教えは「一本の剣の前では、身分も育ちも関わりない。ただ、技と心延え(こころばえ)だけが剣に試される」というこの時代に於いて胸がスカッとする言葉である。
私は心延えという耳慣れないこの言葉に惹かれた。
ある日武一は上司から小田原から隣国伊豆の韮山代官所へ奉書を届ける役目を仰せつかった。
箱根の関所を通らねばならない。その道中での騒動が第一話の物語である。
コロナで暇ができたとは言えなかなか読み進むことができない、貸出期間は 2週間、とても読み終えることはできそうにない。が頑張ろう!
2020年3月2日月曜日
せき超えぬ
図書館から電話があった。
先日お願いしていた「せき超えぬ」が入った。という内容だった。
いそいそと図書館に出向く。新着図書として届いたものだ。
今、世の中は中止中止で何となく気が滅入っているしそれらの行事が無くなったので少し暇ができた。
丁度良い機会である。(しかし、先日あれもしたいこれもしたいと書いた事のほとんどは出来ていない)
夜、アイロンがけをしようと思ったが、「ちょっとだけ、チラっと見るだけ」と思ったけれど気が付けばアイロンがけの事はすっかり置き去りになっていた。
夜が更けてしまったのでアイロンがけは明日ね、と思いつつ今もそのままになっている。
著者は西條奈加 女性らしい流れるような優しい文体である。
主人公の武藤一之介(たけとう いちのすけ)通称武一(ぶいち)の物語。
武一の禄は四人扶持、27歳
小田原城から隣国、伊豆の韮山代官所 への使いとして赴く道中の話が第一話、箱根の関所での物語。
今日はここまでです。
先日お願いしていた「せき超えぬ」が入った。という内容だった。
いそいそと図書館に出向く。新着図書として届いたものだ。
今、世の中は中止中止で何となく気が滅入っているしそれらの行事が無くなったので少し暇ができた。
丁度良い機会である。(しかし、先日あれもしたいこれもしたいと書いた事のほとんどは出来ていない)
夜、アイロンがけをしようと思ったが、「ちょっとだけ、チラっと見るだけ」と思ったけれど気が付けばアイロンがけの事はすっかり置き去りになっていた。
夜が更けてしまったのでアイロンがけは明日ね、と思いつつ今もそのままになっている。
| 待ちに待った1冊 |
主人公の武藤一之介(たけとう いちのすけ)通称武一(ぶいち)の物語。
武一の禄は四人扶持、27歳
小田原城から隣国、伊豆の韮山代官所 への使いとして赴く道中の話が第一話、箱根の関所での物語。
今日はここまでです。
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