和やかにお茶の時間を過ごす両家の時間が突然破れる。
そう、翔太が大きな音を立てながら階段を駆け下りてきた。
そして正樹は恐怖で体が動かず、節子は胸ぐらをつかまれ震えてかろうじて「翔ちゃん…失礼でしょ、お客様が見えているのよ」
それに対して「ババア、うるせーんだよ」とまたしても椅子を振り上げる。
窓ガラスをぶち壊しテーブルとその上のコーヒー茶碗やクッキーが四方に飛び散る。
食器棚にも振り下ろす。大音響とともに海外ブランドのワイングラスやウイスキーやコーヒー茶碗が飛び散る。正樹はようやく立ち上がり翔太の前に立ちふさがるが翔太の暴力と暴言が止まらない。
野口の目は驚きと困惑が滲み、その母親は腰が抜けたようにソファーから立ちあがることさえできない。「テメーらぶっ殺すぞ」の言葉に「110番だ」と正樹は叫ぶ。
野口母子の安全のために。ほうほうのていで二人が帰った頃パトカーが到着、警官は「こりゃすごいな!」といった。正樹は「こいつが暴れました。なんとかして下さい」と訴える。そのとたん翔太が「お父さん・・・」何年ぶりに聞くこの言葉。「お父さん、僕が悪かったのです」「僕は息子です。今、父とケンカしてこういう事になりました」と信じられない言葉を発する。
息子の仕業だとわかった警官は息子を諭し、「じっくり話し合ってください」。
警官が帰った後翔太は「ふざけんじゃねえ・・・親の癖に110番しやがって」
正樹は「当たり前だ。こんな事をしてたとえ息子でもゆるさない!」
「俺のほうこそ、絶対に許さないから」言い捨てて居間をでていった。
これが現実とは思えないが、これで近所にすべてが知られもう、世間体などどうでもいいところに来てしまったと覚悟した二人であった。
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