一方、娘の由依の交際相手の野口啓一郎が大澤家に挨拶に来た。二人の結婚を認めて欲しいと。
育ちの良さそうな好青年、「もっと早くに伺わなくては・・・」由依は「それを私が止めたの」
「今日は結婚のお許しを頂きに来ました」
「許すも何も、反対する理由なんて何もないよ。いい御縁だと思ってうれしいです。どうか娘をよろしく頼みます」
階上の翔太が降りて来るのじゃなかろうかと気にしながら正樹はすらすらとその言葉が出た。
母の節子は喜びの余り目を潤ませていた。
しかし大事な事を伝えねばならない。そう!翔太の引きこもりのことを。
節子は「野口さん、そちらの御両親も御承知でしょうか」
「はい、もちろんです。由依さんはもう何度もうちへ来てくれてます。両親も喜んでます」
節子は翔太のことを話し始める。
医大に行けなくて浪人を続けているうちにひきこもるようになった。と野口は由依から聞き、母に話したらよくある話。と言って気にしていません.とのこと。娘のため脚色した嘘にもこの場を乗り切ろうとする正樹の思い。
話は進んで結婚式場や結婚式の日取りも決まった。そんなある日の日曜日玄関のインターフォンが鳴る。
節子が「まあ、どうしましょう!」かの野口と小太りの中年女性が!
二人で玄関に出る。「啓一郎の母でございます。今日は、小松菜と白菜が大収穫でしたので、いえいえ、ここで失礼します」と母親の趣味の家庭菜園で採れた野菜だ。
「突然押し掛けてごめんなさい。それでは…」と言ってもそのままというわけにはいかず「散らかってますが、どうか お上がりになって」
「それでは遠慮なく」と言って靴を脱ぎ始める。野口が止めようとするが・・・
両家の食事会は来月だが待ち切れなかった様子である。
この後とんでもないことが起こる。
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