2018年5月24日木曜日

桃子さんの生き方

墓参りを終えやがて正月が来る、そして春になる桃子さんは少しづつ体の衰えを感じ、終りが近づいていると知る。
故郷の八角山を思うとき信頼感と安心感がある。
おらがおらの裁量で生きるおめはただそこにある。何もしない。ただまぶるだけ。見守るだけ。それがうれしい。
自分の人生の生き方を見つける。
東北弁で引用したのは東北弁でないと表現できない言葉の深みや温かさが伝わりにくいと考えたからです。
三月三日孫のさやかが壊れた人形をなおして欲しいと尋ねてきた。
以前はなれていった直美の子供である。
「ママがおばあちゃんなら直せるって言ってたよ。
ママはコーフンすると東北弁になるんだよ。勉強さねばわがんねぇって」
さやかが二階へあがる。「おばあちゃん春のにおいだよ」
と言う声が心地よい。
と言うところで物語が終わる。
親から子へ孫へと、または夫から妻へと受け継がれていく命のありようが桃子さんを解放感へと導いた。
桃子さんはまさしく私と同世代、同じく夫が先に逝った。
体の不調もある、先々の不安もある、そっくり同じだ。
だからこそなのか分かりあえる気がして爽やかな後味の物語であった。


0 件のコメント:

コメントを投稿