本を手にした時、早く本文を読みたいのは誰しも同じ気持ちだが、私は勿体をつけて、その装丁を楽しむところから始まる。
腰帯のキャッチフレーズみたいなのを読むのも楽しみ。
火花の装丁は堅表紙に付けたブックカバー、大きく横書きで火花のタイトル。淡い飴色の背景に海老赤色の布を頭からすっぽりと被った人物いや、静かにわき上がるマグマのようにも見えちょっと奇異な感じの物体、右上には著者「又吉 直樹」の文字が・・・
一見単調なデザインだがこの赤いのは何を表現しているのかと好奇心をそそられ本文へとひきずりこまれていく仕掛けになっているのだろうか?
前回は徳永が神谷の伝記を書くように言われたところ、
居酒屋で漫才とはの談義を終え帰り道少し高めのボールペンとノートを買う。
大阪と東京での携帯でのやり取りが続く、徳永は神谷の淀みなく流れるような喋りを聞いて自分が早くしゃべれないことに苛立つ。
頭の中のイメージがうずまいているのに言葉としてそれを取り出そうとすると言葉は液体のように崩れ落ちると表現している。
これ以上のたとえがないように思う。つたない文を書く時でさえ、自分の語彙の少なさに落胆したり苛立ったり。
相変わらず神谷の話はどこか抽象的で私にはピカソやダリの絵画を見ているような解釈不能な部分がある。
それでも神谷と徳永の師弟関係は続く。
徳永のスパークスは少しづつ出番が増え小さな劇場でお客に名前を覚えてもらえるようになる。
一方神谷の方はその才能故なのか相方とともに人間関係は不器用で結果が出せずにいる。 続く
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