神谷は真樹さんのアパートを出て転々としながらようやくみつけた安アパートに落ち着くまですでに半年がたっていた。
神谷のみならず徳永もまた真樹さんをうしなった喪失感を負っていた。
神谷は借金がどんどん膨らんでいくがそれを見て徳永はアルバイトもせずに四六時中芸人であることを貫く神谷を尊いとまで思うようなっていた。しかし徳永はそこまでの覚悟ができず深夜のアルバイトを続けて「自分は小さい・・・」と思うのであった。
相変わらず二人の「笑い」についての議論やネットなどによる自分への批判をどう受け止めるかということにも神谷は自論を説き聞かせる。
笑いに対しての神谷の姿勢は時として徳永を打ちのめす。考え方がついていけないと感じる時さえあった。
あるとき神谷の相方大林から「神谷が もう首まわらへんくらい借金でかなってんねん」と聞く。
一方TVでは後輩がバラエティ番組で才能を発揮していた。
大林は「せやけど売れたいのぉ」とのつぶやきを聞こえなかったふりをするのだが奥歯が砕けても良いとおもうほど噛みしめる。
苦しみながらもスパークスはようやく漫才だけでも食べていけるようになった。家族を劇場に呼んだり仕送りができるかもというところまで来ていた。
徳永の伝記のノートは10冊以上になっている。
つづく
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