翌日、高見は昼休みに図書館の書庫で新聞の縮刷版に三月二十五日、樋笠の逆転サヨナラホームランでジャイアンツの奇跡的な勝利の記事を見つける。そして、その翌日の夕刊に探し求める記事があった。若い女性の絞殺死体を発見、記事には前夜の夜中に公衆電話をかけに来て被害にあった。その付近で昨年の三月にも通り魔によると思われる若い女性の死体が発見されている。
父母と不二草の年表にその事を書きくわえる。
母と不二草は大学事務員の母と助教授の不二草は同郷のよしみで近づきやがて二人は愛を交わすようになる。
一旦はのめり込んだ愛も鋭利な頭脳の持ち主も人間的には歪みが多く、円満な愛を育むのは難しい。
やがて、大学図書館に勤務する父、高見と知り合う。
何かのきっかけで二人は好意を持つ、やがて熱い恋心へと発展する。
そこから先は漱石の「門」の世界を辿ることに、
彼女は大学の職を去り、高見へ。
不二草は深く傷つく。
その為か不二草は次第に奇行を示すようになる。
その噂を聞いた二人には愛し合っていても彼を思うと暗い影が射す。 高見は大学を去りひっそりと生きる道を選んだ。そして交通事故をきっかけに年末に入籍をする。翌年の九月、高見一郎が誕生した。
その頃、不二草の病は年々ひどくなりどこまでが現実かどこからが妄想か自分でもわからない程になっていた。
そして高見が生まれた翌年の春あの事件が起こり更に翌年にも類似の事件が発生する。
そのまた翌年、病状が特に悪化する春に自らの命を絶った。
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